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2024.11.08

プランニングの手助けになること間違いなし!マーケティング法則シリーズ~第1弾パレートの法則~

化粧品ブランドマーケティング担当者のためになる話では、キャンペーン立案、販売計画などマーケティング関係のプランニングの手助けになる、マーケティング法則シリーズという企画を始動しました。このシリーズでご紹介していく法則を頭の片隅に置いて、プランニングで迷った時の参考にしていただければと思います。第1弾となる今回は、「パレートの法則」について、具体例や活用する際のポイントを解説していきます。

パレートの法則

パレートの法則とは?

パレートの法則とは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則で、「ある事柄の8割は、それを構成する2割の要素が生み出している」ということを意味しています。「80:20の法則」といわれることもあり、少数の要素が全体に対して大きな影響力を持つということを分かりやすく表した法則です。

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パレートの法則の例

パレートの法則とは何か、もっと分かりやすく説明するために日常生活やビジネスシーンで考えられる具体例をいくつか挙げてみます。
日常生活
・全ての連絡のうち80%を家族と取っている
・持っている服の20%だけをローテーションしてコーディネートしている
・家庭の支出の8割が2割の項目で占められている
・スマホを使う時間のうち8割はYouTubeやインスタなど2割のアプリの使用時間である
・料理をするとき食材の2割が、8割のコストを占めている

ビジネスシーン
・20%の社員が80%の利益を生み出している
・1時間の会議のなかで必要な話し合いがなされたのは、15分だけだった
・プロジェクトの成果の80%は、全体の20%の重要なタスクによって生み出される
・レストランで2割の人気メニューが全体の8割の売り上げを出している
・1日の勤務時間の20%で、その日の成果のうち80%を上げた

ここまでで少しはイメージが湧いてきたのではないでしょうか?次に化粧品業界、化粧品メーカーで起こり得るパレートの法則の例を挙げてみます。

化粧品業界・化粧品メーカー
・一部のリピーターが、売り上げの大部分を支えている
・ファンデーションの売上の80%が、トップ2のブランドから生み出される
・社内で2割の高価格帯商品が、全体の利益の8割生み出している

以上の具体例のようなパレートの法則を理解しておくことで、何に重きを置くべきなのか重視すべきポイントが分かるので優先順位を決めやすくなるというメリットがあります。限りある時間、お金をどこに配分すべきなのか考える際に参考にしてみて下さい。

パレートの法則を活用する際の注意点

ここで、実際にパレートの法則をマーケティングに用いる際に注意すべきポイントを紹介します。
それは、「すべてにおいて2割でいいのだと割り切ること」ではないでしょうか。ターゲットをシャープにし、彼らの考えや購買行動を深く理解すること。つまり、全ての顧客に平等に商品を売ろうとするのではなく、より価値(売り上げ)を生んでくれる少数に的を絞り、その顧客に満足してもらうことが最も効率的だということです。

例えば、10人の顧客に商品を売ろうとする際、全員を対象にするのではなく、特に関心を持ちやすい2人を見つけ、その2人が「ファン」になるように働きかけます。2人の満足度が高ければ、彼らが10人分の売り上げを生み出してくれるかもしれません。このように、ターゲットをシャープに絞り、その顧客との関係を深めることで、一時だけではない長期的な売り上げを生み出せるということです。

さいごに

「ある事柄の8割は、それを構成する2割の要素が生み出している」ということを知っておくことで、マーケティングで行き詰まった際に何に重きを置くべきなのか重視すべきポイントが