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2024.10.31

成分から見る韓国コスメの魅力

韓国コスメは今、日本でも絶大な支持を集めています。その人気の理由は、コスパの高さやパッケージの可愛さだけでなく、「成分へのこだわり」を持っている点にあります。韓国コスメには、美容に効果的な成分がたっぷりと配合されており、韓方由来や自然由来のエキスも豊富に使われています。今回は、そんな韓国コスメの成分に対するこだわりと、その魅力に迫っていきます。

成分重視の韓国コスメ

韓国コスメは成分への強いこだわりが特徴の1つです。パッケージにある成分表を見てみると、日本では見かけないような成分が多くあります。たとえば、カタツムリが分泌する粘液、毒蛇、トマトやブロッコリーなどの野菜、イチジクなどの果実、日本でも流行ったCICA(ツボクサエキス)などがあり、自然由来の成分が多く使用されていることが分かります。

韓国では古代から植物由来の成分を使った自然療法が健康や美容の促進のために利用されてきました。高麗人参やよもぎがよく知られていますよね。現代まで自然由来の成分を使うことが続いてきています。

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これまで流行った韓国コスメの成分

ここで過去に流行した韓国コスメの成分を紹介していきます。

CICA(ツボクサエキス)

CICAとは、セリ科の植物ツボクサから抽出された「ツボクサエキス」のことです。肌荒れを鎮静する成分として、いまではお馴染みとなっていますよね。コロナ禍のマスク生活により肌が荒れる人が急増したため爆発的に人気の成分となりました。創傷治癒力を持つ成分として伝統的に化粧品やハーブ療法で幅広く使われています。他にも多くの効能を持っているので詳しくご紹介していきます。

・抗炎症作用
肌が炎症をおこすのは身体に備わっている防御反応の1つで、異物が侵入したり細菌感染によって肌細胞が壊されたりすると、身体はそれらを排除するために、免疫細胞を呼び集めようと伝達物質を放出します。CICAに含まれるマデカッソシドには、炎症性の伝達物質を抑制する働きがあり、肌の炎症を防ぎます。

・メラニンの生成抑制
炎症性の伝達物質は、メラニン色素を作る細胞に働きかけてしまい、シミの原因にもなり得ます。マデカッソシドの働きで伝達物質を抑制することで、メラニンの生成を抑制することができます。

・抗酸化作用
CICAに含まれるマデカッソ酸には、抗酸化作用があります。シミ、シワやたるみといった肌悩みを引き起こす原因となる酸化を防ぐため、エイジングケアが期待できます。

・肌のバリア機能を整える
表皮の一番下にあり新しい表皮細胞を生み出す基底層を強くすることで、肌のターンオーバーを促し、その過程でバリア機能が強化されます。

・コラーゲンの生産促進
コラーゲンは、弾力性の高い繊維状のたんぱく質の一種で、加齢とともに減少していきます。CICAにはコラーゲンの生成を促す働きがあり、肌のハリを補い、たるみやシワなどをケアする効果が期待できます。

ドクダミエキス

ドクダミエキスとは、ドクダミ科の植物ドクダミ得られる抽出物のことです。林などの湿った場所に自生しています。古くからお茶などの飲用や薬として使用されてきました。こちらの写真がドクダミですが、おそらくみなさん1回は見たことがあるのでは。

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ドクダミエキスにも様々な化粧品効果があるのでご紹介していきます。

・抗菌作用
ドクダミエキス含まれているデカノイルアセトアルデヒドには、肌荒れやニキビの原因となるアクネ菌や、発疹・かゆみなどの原因となる糸状菌を抑制する抗菌作用があります。肌に塗布することで、細菌の働きを抑制し肌荒れを防ぎます。

・抗炎症作用
抗炎症作用も備わっており、毛穴周りの炎症を抑え、肌荒れを防ぎます。

・シミ予防
ドクダミエキスに含まれるクエルシトリンは、体内で出された老廃物を排泄するデトックス効果があります。肌の新陳代謝を高め、ターンオーバーを繰り返すことで、シミの素になるメラニンの排出を促します。

カタツムリの分泌液(ムチン)

カタツムリの粘液と聞くとあまり良いイメージを持たないかもしれませんが、この分泌物を含んだ化粧品が流行った時期がありました。韓国で話題となり、なかでも「カタツムリクリーム」は美容家のIKKOさん等がブログや雑誌で「肌の保湿力がアップする」と紹介したことで日本でも一気に火がつきました。化粧品にはカタツムリの粘液から「ムチン」という成分を抽出したものが使われています。このムチンの効果をご紹介します。

・保湿作用
ムチンにはヒアルロン酸が含まれているため、高い保湿効果が見込めます。そのため、カタツムリクリームやカタツムリパックなど、保湿を目的としたスキンケア製品として売りだされることが多いです。

・肌を柔らかくする
ムチンに含まれるグリコール酸が線維芽細胞に刺激を与えることで、肌コラーゲンやエラスチン産生し、肌のハリ感を改善します。また、グリコール酸は角質をはがれやすくする効果もあるため、肌のくすみやざらつきを緩和することもできます

・肌荒れ予防
ムチンには、消炎作用のある亜鉛と肌のひりつきを抑えるアラントインも含まれているため、肌荒れを予防する効果があります。

次はこれ!注目しておきたい美容成分

グルタチオン

いま大バズり中なのが、白玉点滴としてお馴染みのグルタチオンですよね。グルタチオンブームの火付け役となった「ナンバーズイン5番 白玉グルタチオンC美容液(2,420円/30ml)」は今やドラッグストアでも手に入るようになり、定番のスキンケア商品となりました。

グルタチオンは3つのアミノ酸から構成され、生命を維持するのに欠かせない物質であり、医薬品にも使われています。そんなグルタチオンの化粧品としての効果をご紹介します。

・メラニンの生成を抑制
グルタチオンはチロシナーゼという酵素の働きを抑えて、肌を暗くする原因となるメラニンの生成を抑制することができます。それによって肌の明るさや透明感が向上する効果が期待できます。

・エイジングケア
グルタチオンは抗酸化物質であり、シミやくすみの原因となる酸化ストレスから細胞を保護する働きがあります。ビタミンCやレチノールとの相性も良いため、相乗効果が期待できます。

PDRN

もう1つ注目すべき成分がPDRNです。PDRNは「ポリデオキシヌクレオチド」という成分で構成されており、サーモンの生殖細胞から抽出された細胞活性因子です。「サーモン注射」としてクリニックのメニューで扱われていることもあります。PDRNの化粧品効果をご紹介します。

・ニキビ跡の改善
PDRNは細胞活性因子であるため、細胞の成長因子を活性化し、細胞や組織の修復、血流の改善を促進することでニキビ跡の改善に役立ちます。

・エイジングケア
皮膚のバリア機能を強化してシワを軽減し、弾力性を回復する効果があるためアンチエイジング剤としても使用されています。

さいごに

いかがでしたか?
こだわり抜かれた成分が韓国コスメの人気の一因になっていることが分かりました。化粧品の「成分買い」が台頭してきているいま、成分に強い韓国コスメから目が離せません。